SAI ZEN誕生秘話
サイ禅は、髪の毛を患っていた母親のために日本のヘアスタイリストが開発したヘアケアブランドです。シャンプー、コンディショナー、頭皮セラピースプレー、ワックスなど4種類の天然成分をふんだんに使用したホームケアシリーズです。
薄毛に悩む母のために開発しました。 自然派ヘアケア商品
17年前、癌治療をきっかけに、母が薄毛に悩むようになりました。私は、ヘアサロンを経営していたこともあり、母のためにいろいろな育毛剤を試してみました。その結果、抜け毛は改善したものの、どんな育毛剤を使っても、思ったように髪の毛は増えませんでした。
サロンでも頭皮マッサージやトリートメントを行い、少しでも母の髪の毛を増やしたいと必死になっていました。
その後も、いろいろと手を尽くしたものの、母の髪の毛はやはり量が少なく、2008年からは、薄毛専用のエクステンション(つけ毛)を使い始めることになりました。母は、エクステンションを付けた自分の姿を鏡で見て、若返ったと喜んでくれました。しばらくの間は、エクステンションを付けていましたが、毎月取り外して、新しいものに換える必要があり、時間もお金もかかること、何よりも髪が日に日に少なくなり、エクステンションを、さらに増やさなければならなくなったことを機に、ウィッグ(かつら)を作ることにしました。母の使用しているウィッグは、サロンでも販売し、髪の毛のボリュームの少ないお客様にも大変喜ばれ、一躍評判となりました。
しかしある晩のこと、母が、牛乳を買い忘れたと家の向いにあるマーケットに出かけようとしたのです。その時母は、シャワーを浴びたばかりでノーメイク。おまけにパジャマ代わりのジャージを着ていたのですが、それでもウィッグだけはかぶって行きました。その姿を見たとき、私は大きなショックを受けたのです。徒歩1分の距離でも、すっぴんでも、適当な服装でも、女性としてのプライドは持ち続けていたい―。外出するときにウィッグを手放せない母の心の内を思うと、とても切なく、同時に私の心にある決意が芽生えました。
「どうにかして、母の髪の毛を増やしたい!」。
まずは、育毛剤のリサーチから開始し、再びいろんな商品を母に使ってもらったのですが、やはりどれも効果がありませんでした。そもそも母の肌はとても弱く、アレルギーもあるので、薬用の育毛剤も使えなかったのです。そこで私は、ハーブを使って効果のあるヘアケア商品を作ることはできないかと考えるようになりました。身体に優しいハーブであれば、肌の弱い母でも使えると思ったからです。
とはいえ、素人に簡単に作れるわけもなく、私は寝る間を惜しんで、リサーチや研究にいそしみ、数年間の時を経て、ようやくシャンプーを開発することができました。このシャンプーを試しているうちに、母の髪の毛は増え、ある日、ついにウィッグを外すことができたのです。母の笑顔を見て、私は溢れる涙を止めることができませんでした。サロンでウィッグを購入したお客様にも使っていただいたところ、やはり髪の毛が増え、ウィッグをつけなくてもよくなったのです。
私は、このシャンプーを「SAI ZEN」と名付けることにしました。
最:最も素晴らしい、最高の 再:再生、髪が蘇る、若さを取り戻す、再び自信がもてる
善:改善 禅(精神を一つの対象に集中し、その姿を知ろうとすること): 髪を蘇らせるという信念に集中し、自然(神)の恵みで実現する
「SAI ZEN」は、母が薄毛になってから使用した商品のなかで、最も効果を発揮しました。シャンプーは、一度使用しただけで、髪の毛にボリュームを与え、コシのある仕上がりになります。母のために無我夢中で開発したシャンプーでしたが、その後も、口コミで評判が広がり、またサロンのお客さまやからの髪の悩みを解決すべく改善を重ねた結果、今では、他のヘアサロンや小売店、そして海外からも注文が入るようになりました。本当に嬉しいことです。
「SAI ZEN」の評判が高まるにつれ、商品を取り扱いたい、もっと大々的に販売したいと、たくさんの会社から連絡を頂くようになりました。しかし、同時に販売価格が高いので下げて欲しいと言われるのです。確かに、アメリカではたくさんの育毛商品が、10ドルほどで販売されています。私も、どうにかもっと安く作れないのかと、いろいろな工場をまわりました。確かに今よりも安価に作れるのですが、その代わり、私が使いたいハーブの成分をたっぷり入れることができません。値段に合わせると効果が出ない、かといって、十分な量のハーブを入れるとコストは上がるばかり。ビジネスセミナーにも参加し、メーカーとしての会社のシステムや成功法も学んだのですが、商品を販売し成功するには、商品の良さというよりも、どれだけマーケティングにお金をかけるかが大切なのだと学びました。
誤解のないようにお伝えしますが、「SAI ZEN」は、ハーブシャンプーであって、決して“育毛”シャンプーではありません。アメリカで育毛シャンプーとして販売するには、化学成分を入れる必要があります。もともと、肌の弱い母でも使える商品を作るのが目的だったので、売るためだけに化学成分を入れることはできません。また販売価格を下げるためにハーブの量を減らすことは、母の髪の毛を増やしたいという私の本来の目的から外れます。
母のように肌が弱く、化学成分配合の育毛剤が使えない方は、たくさんいらっしゃると思います。
これからどんなことがあっても、私は自分の信じた方法で「SAI ZEN」を売り続けていきます。少しでも、薄毛に悩んでいる方のお役に立てれば幸いです。